デジタル遺言について

世の中の様々なものがデジタル化されているなか、「遺言」についてもその検討が始まっています。

法務省は年内にも有識者らで構成する研究会を立ち上げ、来年3月を目標に新制度の方向性をまとめるとのこと。新制度では、自筆遺言書をパソコンやスマートフォンで作成しクラウド上に保管する内容が検討されているそうです。

業務に携わるなか、遺言を残しておけば良かったのに、と思う案件がこれまでいくつもありました。いざ作ろうとすると、どのように進めたら良いか分からず、ついつい先延ばしにしてしまうことが多いのだと思います。

それが、ネット上でフォーマットに沿って入力するだけとなれば、専門家に相談しなくてもご自身で簡単に作成ができるようになり、また、紛失や改ざんといったリスクも軽減されます。2020年から自筆証書遺言の保管制度が始まり、国としてもより多くの方に作成してもらえるような動きを取っていますが、もし、正式にこのデジタル遺言が認められれば、さらに加速することでしょう。

ただ、ご高齢の方がネットの操作をすることはやはり難しさがあると思いますし、そもそも、ご自身が亡くなった後のことについて考えることは敬遠されがちです。そういった遺言作成の「壁」をクリアにできるよう、今後も遺言の制度やその普及についての議論が活発にされることを願います。

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