中立型調整役業務について
お客様から不動産の「相続登記義務化」という言葉が出ることが増え、法改正が浸透してきていることを感じています。
ただ、登記手続きをしないでいたのには、それなりの理由があるもの。特に、相続人の中で、話をまとめる人がおらず、そのままにほったらかしになっているというケースも多いようです。そんなとき、司法書士は、相続人全員から同意があり、紛争性の恐れがなければ、遺産分割協議の「調整役」として、中立公正な立場で相続人からご意見を伺い、法的な助言を行うことが可能です。
この「中立的調整役業務」により協議がまとまった場合、弁護士に依頼して裁判手続等を行わずに解決できるため、親族等と余計な争いが起きにくく、相続手続によって人間関係が壊れることがないというメリットがあります。また、裁判手続になると、終了まで長期間に及ぶことが多く、費用が高額になるケースもしばしば。その点、司法書士が調整役を務め、手続を進めることができれば、費用は安く済みます。
ただし、相続人全員から依頼を受けるため、誰か一人の利益になるようなことはしません。そのため、紛争性が生じてしまった場合には、弁護士法第72条違反(いわゆる非弁行為)の可能性がありますので、案件受任中であっても途中で辞任をさせていただく場合があります。
ご相談はぜひ弊所まで。