介護事業者の倒産について

全国の介護事業者で、ことし倒産した件数は6月までに81件と、上半期としては過去最多となったことが東京商工リサーチのまとめでわかりました。

倒産が増加した背景には、深刻な人手不足や光熱費などの高騰が影響しているとみられ、業績低迷により、必要な人員を増やせないなど、悪循環に陥っているケースも目立つとしています。

弊所では、ご高齢の方の後見人を多くお受けしておりますが、在宅、施設を問わず、ほぼすべての方が介護サービスを受けており、ご担当の方々には、成年後見制度をよく理解いただき、良い協力関係で一緒にご本人の支援させていただいております。

今後、さらに高齢化が加速するなかで、介護事業が安定して行える体制を築いていくことは必須です。

介護の報酬は法定価格として定められているため、物価高等の価格要因に対して、速やかに改定することが難しい、ということもこのような結果を招いている一因だと思います。

事業者としてコスト減や業務効率の改善、人員定着のための環境整備など、一般的な経営改善に取り組む必要があることはもちろん、行政にも介護報酬改定を速やかに行うといった改善が求められます。

後見人として業務に携わる以上、こういった関係業種の動向にも注目して取り組んでいきたいと思います。

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