弊所は相続についてのご相談を多くいただいておりますが、なかには手続きにあたって特別な対応が必要な件があります。

今回は、せっかく遺産分割協議を済ませ、協議書を作成したのに…というお話。

 

相続が発生すると、相続人全員で遺産の承継について協議し、遺産分割協議書を作成したら全員で署名捺印します。その際の印鑑は必ず実印でなければならず、その証明として全員の印鑑証明書を付けます。

 

今回のお客様は協議書を作成した後、相続登記をせずにそのままにしてしまっていました。さらに、別の手続きで提出したのか、協議書はあるものの、当時の印鑑証明書はない、という状況。

そこで問題になったのが、

①その後、相続人の1名がお亡くなりになった。

②その後、相続人の1名が実印を変更した。

という2点でした。

 

相続登記では、印鑑証明書に有効期限はありませんから、遺産分割協議の成立から時間が経っていても本来は問題ないのですが、今回は当時のものがないので、

亡くなると印鑑証明書は発行されなくなるので、付けられない。

②現在の実印での印鑑証明書は付けられるが、協議書の印影と異なってしまう。

という点をクリアしなければなりません。

 

こういった場合でも、問題なく成立した遺産分割協議の効力が失われることはありませんから、一からやり直しというわけではありません。

そこで、①では、亡くなられた相続人のさらにその相続人から、②は実印を変更した相続人から、「当時の印鑑証明書が付けられないが、遺産分割協議書が間違いなく作成された」という趣旨の上申書をもらい、実印で押印いただき、現在の印鑑証明書を付けて手続きしました。

 

弊所ではこういった通常の対応では足りないような件をこれまで数多く取り扱ってきました。経験を活かしアドバイスさせていただきますので、お気軽にご相談ください。